2008年4月 6日

【総括】コミック版「アイドルマスターXENOGLOSSIA」

 本当は完結時に書きたかったのですが、バタバタしていて遅れてしまいました。

 最新情報としては、単行本第2巻は発売されないようです。
 連載で完結した作品の単行本を出さないというのはよほどのことだと思われますが、やはり第1巻が売れなかったんでしょうねぇ。
 キャンペーンの応募券のついた欲しさに買った、わたしのような者もいるのに(笑)。

 さて、作者の黒崎まいり氏によると、アニメ版スタッフが「謎は謎のままにして視聴者にいろいろ想像してもらいたい」スタンスなのに対して、黒崎氏は「フォローするべき謎はきちんと描くべきだ」という考えだったようです。
 というわけで、コミック版はアニメ版の裏設定を使いつつ、オリジナル展開となりました。
 たとえば、アニメのカラスは何のために出てきたのかさっぱりわかりませんでしたが、コミックではちゃんと悪役らしく死んでいきます(結局死ぬことに変わりはないんだけど(笑))。

 「アニメ版のフォロー(正確には「アニメ版のケツを拭かされた」)」という点で見れば、なんとか及第点といった感じでしょうか。
 問題点としては、がんばった黒崎氏には気の毒ですが「作品と絵柄が合わない」という点。
 これは「ロリとロボしか描けない」と自称しているのに描かせた企画のほうが悪いのですけれどね(笑)。
 個人的に嫌いな絵柄ではないので、別作品でがんばってほしいと思います。

 さて、本来なら簡単にまとめて済ませようと思っていたのですが、2巻が出ないことがわかったので、ここでフォロー(という名のツッコミ)をしておきたいと思います。

 前半は単行本1巻を参照のこと。
 古本屋の100円コーナーに帯の応募券が切り取られた第1巻が並んでいますので、そちらをどうぞ。
 読み終わったら売ってしまえば、金銭的被害は少なくてすみます(笑)。

 千早のヌービアムにフルボッコにされた春香のインベルですが、春香は気を失っただけですみました。
 なにせみんなが夜食にいっている間に目を覚まして、そのあとみんなと温泉に入ってるんだもんな。
 医者が「大丈夫と言っている(なにせ気絶しているだけだし)」のに、やよいも伊織も騒ぎすぎ。教頭すら深刻な顔してるし。

 あずさは教官として玉兎高校に復帰。春香と伊織の特訓が始まります。
 一方、真はあずさに命じられて「ヒエムス捜索」に。双眼鏡じゃ見つからないと思うぞ、真(笑)。

 春香と伊織はあずさの指導のもと「ボーカルレッスン」「ダンスレッスン」をこなします。
 そこに真からあずさに定時連絡が入り、その電話を奪った春香は真と仲直り。
 初期の真のツンツンした態度は「あずさお姉ちゃんが心配で、頭がいっぱいだったから」だそうです。
 すごく無理があるような気がしますが、この作品でそんなことを気にしていてはいけません(笑)。
 ともかく、これで真もゲーム版の性格に近く修正することができました(←身も蓋もないな)。

 通話中に真が何者かにさらわれます。
 というか、こっそりさらうなら通話が終わってからにしろよ(笑)。

 インベルの修理も完了し、宇宙での訓練開始。
 そこに千早のヌービアムと亜美真美のテンペスタースが襲い掛かりますが、特訓の成果で互角に戦える春香と伊織。
 カラスはさらった真を見せて戦闘をやめさせ、千早と亜美真美を引き上げさせます。

 一方、宇宙では巨大彗星が地球に接近し、またデブリ地帯にヒエムスと思われるエネルギー収束が確認されます。

 カラスは真とアイドルのコアを交換しようとします。
 幼いころ、男性パイロットを乗せたインベルの暴走に家族が巻き込まれたカラスは、アイドルのコアを集めて何をしようというのか……。

 しかし、真はシャトルを奪って脱出。宇宙へ向かいます。
 合流地点へ向かうインベルとネーブラ。真を追いかけるヌービアムとテンペスタース。
 その合流地点にいた巨大アイドル(作者オリジナルデザインらしい)ヒエムスは、真のシャトルを取り込み、トリアビータ高校にハッキングをしかけます。
 しかし、カラスはそれを利用して逆ハッキングをしかけ、ヒエムスを乗っ取りました。
 カラスはヒエムスの重力制御能力を使い、トリアビータ高校……「地球脱出艦ウルトリウス」を浮上させます。
 そう、カラスはアイドルのコアを、このウルトリウスのエンジンとして使うつもりだったのでした。

 ……まぁ、アニメのトンデモ兵器だったウルトリウスよりはマシかなぁ……。

 再びヒエムスを操ってアイドルたちの動きを止め、ウルトリウスの波動砲(?)ですべてのアイドルのコア以外を破壊しようとするカラス。

 人間のことを知りたくて真の乗ったシャトルを取り込んだヒエムス。
 「僕でよければ教えてあげるよ。あまり時間はないけど……。僕のアイドルにならないか?」

 他のアイドルをかばい、ウルトリウスの攻撃を受け止めるヒエムス。
 ヒエムスは真の乗ったシャトルのコクピットを切り離し、ウルトリウスへ特攻!
 カラスは「ちくしょう」とつぶやき、炎の中へと消えていくのでありました。

 ヒエムスのコアと共に地上へ戻った一同。
 「ほかにいくところがないから」と亜美真美とテンペスタースは玉兎高校に所属するが、千早とヌービアムはいなかった。

 月の代わりをしていたヒエムスのコアを回収したことで、地球に危機が。
 さらに巨大彗星「アウリン」も接近していてダブルピンチに。

 アイドルたちからメッセージ(コンソールに表示された)で、アウリンにアイドルたちが同化し、月とすることになった。
 カラスの仮説によると「アウリン」も「アイドル」も同じもの。アイドルがアウリンをコントロールすることが可能だという。

 突然ヌービアムが玉兎高校へやってきた。
 「お帰りなさい、千早さん」と、迎える春香。
 ヌービアムは千早を降ろすと、そのまま天空へと消えていった。

 千早は、春香との会話の中で自分がヌービアムのアイドルマスターとなっていたことに気付く。

 作戦は無人化プログラム「マスターユニゾン」で行われることになった。
 しかし、春香はこっそりとインベルに搭乗。そこには千早が待っていた。

 ふたりを乗せたインベルがアウリンに近づくと、ドロップが襲い掛かってきた。
 後から追いかけてきた伊織たちに任せて、アウリンへと急ぐ春香と千早。
 そこにいたヌービアムはアウリンに操られていたが、千早の一喝で目を覚ます。

 アイドルが5体揃ったところで、アウリンに突入。
 「からっぽ」のアウリンに、春香たちは「想い」を伝えたのだった。

 その想いというのは、もちろんインベルたちの盗撮データです(笑)。

 新学期から共学となった玉兎高校。
 かつてのアイドルマスターたちも、新たな出会いが待っているのでした。

 え、律子と雪歩?
 ちょい役で出てますよ(笑)。

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コメント(2)

ところでXENOGLOSSIAってなんですか?(笑)

=>Zigarette さん

 「XENOGLOSSIA」とは、本来は「悪霊等に取り付かれるなどして知らないはずの言語を話す現象」のことだそうですが。
 作品中は「妖精」を意味する語ということになっているみたいですね。

 特に深い意味はないんじゃないかと(笑)。

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