2004年3月12日

空想科学ラジオ読本

 ラジオの「週末ナチュラリスト朝ナマ」という番組に「柳田理科雄先生の空想科学ラジオ読本」というコーナーがある。
 仕事中にカーラジオで聞くことがあるのだが、ツッコミどころ満載で、もう運転どころではなくなるのがたまらない(笑)

 先日はドラマの「エースをねらえ」について「科学」していたのだが……。

 第1話のアバンタイトル。
 お蝶婦人がラリー中に放ったスマッシュのボールが、相手コートにワンバウンドした後、フェンスによじ登っていたひろみの目の前を通過した、というシーン。

 ボールは画面を一瞬で通り過ぎたので、速度は90km/hは出ている。
 コートとフェンスの間の距離は画面で見る限り、50メートルはありそうだ。
 このことより計算すると、お蝶婦人が放ったスマッシュの初速は247km/hは出ている。
 世界記録は男性選手のサーブ時の240km/hだから、それよりも速い。
 おそらく50年後にもお蝶婦人のようなものすごい選手は現れないだろう……。

 ちょっとまてい。
 これのどこが科学やねん?
 ロケ地へ行って、コートとフェンスの間の距離を実際に測るとか、ボールを撮影時と同じように飛ばしてもらってスピードガンで測るとか、それくらいするもんじゃないの?

 パーソナリティの一文字弥太郎氏は「柳田先生はテレビの画面を定規で測ったりして、科学的に見ているんですね」と関心していたが、どこが科学的なんだろうか。
 そんな非科学的な行動を、柳田氏は肯定こそしなかったが、否定もしていなかったなぁ(笑)

 火星の話のときも、こんなやりとりがあった。

柳田「火星へ行くには片道1年半かかります」
一文字「では、行って帰ってくるだけで3年かかるんですね」

 地球も火星も太陽の周りをそれぞれ違うスピードで回っていることをすっかり忘れています。
 「行って帰るだけ」だと、行きと帰りで距離が変わってきてしまうので、単純に2倍にはできないはずなのですが。
 柳田氏もちゃんと説明してあげればいいのに。
 そのことを知っていればですけど(笑)

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