1998年4月13日

歌唱王ハオハミバー・1B

・アイキャッチ  ハミバーのイラストとスペック ・Bパート  葉月はスクリーンに写るハミバーを指差しながら叫んだ。  「『ファイナルフュージョン』よ!」  そのとき、水無の席のコンソールに反応があらわれた。  「国籍不明の戦闘機5機、日本領空内に進入!」  「! 皐月! テストは一時中断! その足で現場に向かってちょうだい」  「りょ、了解! 3号機、現場に向かいます!」  皐月は機体をもとのハミングバード3号に戻すと、送られてきたデータをも とに、現場に向かった。  「卯月と水無は4号機の発進準備。神無と弥生はここで待機」  『了解!』  卯月と水無はレシーバーを着け、机のボタンを押した。皐月と同じく、ふた りの姿は床に消えた。通路を通ったのち、ふたりはハミングバード4号のコク ピットに着いた。  「ハミングバード5号、およびハミングマシン3機、搭載確認」  「4号機、発進準備よし!」  「4番カタパルトオープン! 進路クリアー、4号機、発進どうぞ!」  「4号機、卯月、水無、いきま~す!」  補助ロケットを噴かしながら、4号機の機体が動きはじめる。加速の付いた 機体はカタパルトから飛びだし、補助ロケットを切り離して現場へと向かうコー スを取った。  「あ、あれね」  先に現場に向かった3号機のレーダーに5つの反応があった。  「そこの戦闘機! ここは日本領空内です。すみやかに引き返しなさい。さ もなくば撃墜します!」  皐月は警告を発する。しかし敵機は進路を変えることはなかった。  「むぅ~っ! 警告したからねっ! セーフティー解除! 戦闘モードへ移 行!」  サイトスコープに先頭の敵機を入れ、皐月はトリガーを引いた。撃ちだされ るバルカンを、敵機はすばやく避ける。  「やるじゃない」  敵機と3号機がすれ違う。そのとき、皐月は敵のコクピットの中を見た。  「無人! オートパイロットなの!」  3号機の機体を反転させ、今度はミサイルで狙う。  「なら、遠慮はいらないわね!」  皐月が撃ったミサイルは、今度は命中した。炎上して海へと落ちていく敵機。  「まずはひとつっと……。へっ!」  残った4機の敵は、変形を開始し、人型ロボットになった。  「そんなっ!」  戦闘機の時とは違う動きに戸惑う皐月。4体のロボットは3号機を取り囲ん だ。  「きゃあぁッ!」  「あ、卯月姉、皐月姉があぶない!」  「ハミングマシン、オートパイロット作動、緊急発進!」  遅れて現場に到着した4号機の腹が開き、中から3機の小型戦闘機が発進し た。  1機は2門のドリルが付いた機体。1機はジェット戦闘機。そしてもう1機 は4号機を小さくしたようなステルス戦闘機だった。  3号機の機体に、敵ロボットの拳が叩きつけられる。3号機はバランスを崩 し、海へ向かって墜落していった。  「皐月姉!」  「遅かった!?」  オートパイロットのハミングマシン3機が攻撃を開始する。  「皐月姉さん、応答して! 皐月姉さん!」  「う、卯月姉、前、まえ~ッ!」  ハミングマシンの攻撃をすり抜けた敵のうち1機が、4号機に向かって飛ん できていた。  「きゃああああっ!」  そのとき、海の中から赤い影が飛びだした。その影は、4号機に襲いかかろ うとしていた敵ロボットめがけて突進する。  「ああ!」  「皐月姉!」  赤い影、ハミバーの拳が、敵ロボットの腹をぶち抜いた。敵ロボットは海に 落ち、爆発する。  「皐月姉、無事だったのね!」  「前の3号機だったらヤバかったけどね……。さあ、今度はこっちからいく わよッ! ガトリングカノンッ!」  ハミバーの両腕に装備されたバルカン砲が火を噴く。敵ロボット3体はそれ を避け、1か所に集まった。  「うそっ!」  「そ、そんなっ!」  「ちょ、ちょっと、マジぃ~!」  皐月たちが驚くのも無理はない。3体の敵ロボットは合体し、巨大ロボット となったのだった。  「こ、こっのぉッ!」  ハミバーは背中のブースターを噴かしてパンチを繰り出す。しかし、敵の巨 大な掌はそれをあっさりと受け止める。  「皐月! ファイナルフュージョンするんだ!」  「だめよ、弥生! まだテストもしてないのよ! 危険すぎるわ!」  「神無姉! このままじゃどのみちヤバい。ここは一か八か、やってみるし かない! ママッ!」  席で目を閉じたまま、葉月は何かを考えているようだった。  「しかし、現状の成功確立は35%といったところじゃぞ」  「おじいちゃん!」  メインオーダールームに入ってきた文博士は、冷静に言った。  「皐月はまだ機体に慣れていない。システムプログラムも、まだ完全ではな い。それでもやらせてみるかね? 皐月に」  葉月はゆっくりと目を開いた。  「確立なんて単なる目安だわ。あとは勇気で補えばいい! 皐月はあのひと とわたしの娘。きっとやってくれるわ」  「……ったく……。うちの家族ってば……」  「大丈夫だって、神無姉。あたしにはわかる。皐月ならやれるさ」  神無はフッと笑って、通信を送った。  「皐月、卯月、よく聞いて。ファイナルフュージョンをするわ! 水無はサ ポートを!」  『了解!』  4号機のミサイルで敵をひるませ、皐月たちは少し距離を取った。しかし、 敵はすぐに向かってくる。  「ファイナルフュージョン・プログラム・起動準備!」  皐月がプログラムをスタートさせると、4号機のコンソールに新設された、 ひとつのカバー付きボタンが、赤く点滅を開始した。  「皐月姉からのファイナルフュージョン要請シグナルを確認!」  卯月の声に応え、メインオーダールームの葉月が、シートから立ち上がって 叫ぶ!  「ファイナルフュージョン・承認!」  「了解で~す☆ ファイナルフュージョン・プログラム・ドラァ~イヴッ!」  卯月は右手を大きく振り上げ、そのまま拳を、点滅を繰り返すボタンに叩き つけた。カバーが割れ、ボタンは緑色に光る。ディスプレイにはプログラムが 起動したことが表示された。  「ファイナルッ! フュージョンッ!」  皐月が叫ぶと、ハミバーの腰から緑色の光が吹き出した。ハミバーは回転を 始め、光の渦を作りだす。  飛び込んできた敵ロボットは、その光の渦に弾かれ、海のなかへ落下した。  光の渦の中心にいるハミバーに、3つの影が近づく。  足元からは、ドリルを装備したドリルハミングが。  横からは、ジェット戦闘機のジェットハミングが。  そして上空からは、ステルス型のステルスハミングが。  ドリルハミングがふたつに分かれ、ハミバーの足を覆った。  ハミバーの両腕が収納され、開いた肩には、これまたふたつに分かれたジェッ トハミングが合体し、ひとまわり大きな腕になった。  そして、上空から下降してきたステルスハミングが、ハミバーの背中に合体 する。  ステルスハミングからのアームによって、ハミバーの胸に装甲板が取り付け られる。  両腕のシャッターが開き、大きな拳が出てくる。  最後に、ハミバーの頭にヘルメットがかぶさった。フェイスガードが閉じ、 目に光が宿る。  「ハオッ! ハミッ! バァ~~~ッ!」  光の渦が消えると、そこにはひとまわり大きくなったハミバー、いや、「ハ オハミバー」が、ポーズをつけていた!  「ハオハミバー、合体成功!」  『いやったぁ~!』  家族全員が喜ぶ中、皐月は茫然としていた。  「またなんか……。ヘンなのになっちゃった……」  海から出てきた敵ロボットは、新たに現れたロボットを敵と認めたようだっ た。  「現時刻より、敵ロボットをEI-01と認定呼称する! ハオハミバーは、 ただちにこれを倒せ!」  「りょ、了解!」  葉月の指示に皐月は返事をして、敵EI-01の方を向いた。  EI-01は右腕を突き出して、レーザーを連射した。  「プロテクト・シェードッ!」  ハオハミバーが左手を突き出すと、そこに見えない壁が作りだされた。レー ザーはその壁に反射して、あちこちへとはじき返された。  プロテクトシェイド。ハオハミバーの左腕に内蔵されたHBライドによって 局部的な空間湾曲を起こす、防御システムである。  はじき返されたレーザーのうちいくつかが、EI-01の右腕を貫き、爆発 させた。  「いいぞ、皐月!」  「今度はこっちから行くわよ!」  ハオハミバーが右腕を振り上げると、肘から先が回転を始めた。  「うおぉぉぉぉぉぉっ! 『ブロウクン・マグナムッ』!」  皐月の掛け声と共に、回転していた右腕が外れ、ロケットパンチとなって飛 びだした。  EI-01は左手でそれを受け止めようとするが、打ち出されたブロウクン マグナムはそのままEI-01の左腕を粉砕する。  その後、ブロウクンマグナムはブーメランのようにハオハミバーの元に戻り、 再び右腕と合体した。  「よっしゃあ、皐月、とどめだ!」  「了解!」  皐月はハオハミバーに内蔵されている6台のHBライドの出力を上げていっ た。  「うおおぉぉぉぉぉ……! 『ヘル・アンド・ヘヴン』!!」  開いたハオハミバーの両手に、高エネルギーが集中しはじめた。  それにつれ、ハオハミバーの周りの空間が湾曲を始める。  「HBライド、出力70! 80! 90突破!」  「持つのか!」  『ゲル・ギル・ガン・ゴー・グフォ……』  皐月は呟きながら、ハオハミバーの両手をゆっくりと組み合わせた。  両手が重なったとき、右手の攻撃パワーと、左手の防御パワーがひとつにな り、眩いばかりの緑色の光を放った。  背中のステルスハミングから翼が開いた。まるで天使を思わせる、美しい白 い翼。  「うおおおおおおおおおおおおっっっっっっっっっっっっっっっっ!!!!」  両手を組んだまま、ハオハミバーはEI-01に向かって空中を滑走した。  緑色の光を浴びて動けなくなったEI-01の胴体に、ハオハミバーの拳が 叩きつけられた。  装甲が吹き飛び、ハオハミバーの両腕はEI-01の胴の中に突きたてられ る。  ハオハミバーの両手がEI-01のコクピットブロックを掴むと、そのまま 外へと引きずり出した。  胴を打ち抜かれたEI-01は、海中に落ちて大爆発を起こした。  「勝った!」  『いやったぁ!』  ハオハミバーの初勝利に、取石家のみんなは喜んだ。  装甲のハッチが開き、廃熱処理をしているハオハミバーのコクピットで、茫 然としている皐月を除いて。  「なんかよくわかんないけど……。勝った、のかな……」  「皐月、よくやったわ。おめでとう」  「そのコクピットブロックを持って帰ってね。何かわかるかもしれないわ」  「りょ、了解……。あっ!」  ハオハミバーの両手の中で、EI-01のコクピットブロックが爆発した。  「しまった、ヤツら、自爆装置を仕掛けていやがったな!」  「それだけ、知られたくないことがあるんでしょう」  「ま、しかたないわね。皐月、卯月、水無、帰っていらっしゃい」  『了解!』  その時、ハオハミバーが突然高度を落とした。  「あ、あれれ、ちょっと!」  なんとか砂浜に着地したものの、そのまま膝を付き、動かなくなってしまっ た。  「うーむ、やはり少し無理があったようじゃのう」  「まだまだ調整が必要ってことね……。卯月、4号機でハオハミバーを運送 してちょうだい」  『了解で~す☆』  動かなくなったハオハミバーのコクピットで、皐月はぼんやりと考えていた。  (なんか、すごいことになっちゃったな。これからどうなっちゃうんだろ)  そのまま、皐月は深い眠りへと落ちていった。 ・エンディング「いつか歌の空で」(歌・ハミングバード) ・次回予告  きみたちに、最新情報を公開しよう!  突如動かなくなったハオハミバー。文博士と整備班による必至の補修が続く。  疲れ切った皐月は、不思議な夢を見る。  新たな敵が東京を襲う。東京を火の海にするわけにはいかない!  飛べ、ハミングバード1号! ハオハミバーに新ツールを届けるのだ!  「歌唱王ハオハミバー」NEXT! 「黄金(きん)の光」  次回もこの会議室で、「ファイナルフュージョン」承認!!  これが勝利のカギだ! 新ツール「ディバイディングスィーパー」

1997年12月17日

歌唱王ハオハミバー・1A

・アバンタイトル  「皐月! 起きろ!」  部屋のスピーカーから弥生の声がひびいた。皐月はたまのオフなのに、など と思いつつ、ねぼけまなこをこすった。  「ホラホラ、ポーッとしてんじゃないの! 早くメインオーダールームへ来 な!」  「わかったわよお」  皐月はパジャマを脱ぎながら、ふと思った。  「メインオーダールームって・・・。何?」 ・オープニング「歌唱王誕生!」(歌・ハミングバード) ・Aパート 第1話「歌唱王誕生!」  とりあえず、皐月はいつもの作戦指令室へと向かった。  先日まで改装工事が行われていたそこには、すでに姉妹たちがそろっていた。  「皐月、遅いわよ」  神無が注意をする。  「ごめんなさい。でもこんな朝早くからいったいなに?」a  「それはママが来たらわかるから。とりあえず、皐月の席はそこ」  弥生にうながされ、皐月はモニターやらキーボードやらが装備された机の前 の自分の席に座った。なぜだか妙に座り心地がいい。  「あれ、これって・・・」  「そ、3号機のシートだよ」  「なんで3号機のシートがここにあるのよ?」  「後でわかるって」  卯月と水無が笑いながら答える。なんだか釈然としないながらも、いつも座っ ているシートには安心感があった。  「おはよう。みんな、そろってるわね」  エレベーターのように下りてきた机と椅子に座っていた葉月が言った。  いつのまにこんな大がかりな仕掛けを作ったんだろう? 皐月はそんなこと を思ったが、口には出さなかった。  「みんな知ってると思うけど、某国の領域侵犯がここのところはげしくなっ ているわ。さらに未確認だけど、彼らは未知のテクノロジーによる新兵器を開 発中という情報も入っているの」  「新兵器って、どんな?」  「それについてはまだ詳しいことがわかってないわ。だからといってボーっ としているわけにもいかない。そういうわけで、防衛庁の許可のもと、ハミン グバード各機を強化することになったの」  「で、皐月の3号機の改良が終わったから、今日テストすることになったの よ。夕べメールでまわしたでしょ?」  葉月の説明に神無が補足をする。  「あー、そういえば、夕べは読まずに寝ちゃったような・・・」  皐月に冷たい視線が集まる。  「ま、いいわ。始めましょう。皐月、そこのレシーバーを着けて、机の発進 ボタンを押しなさい」  「は、はい!」  皐月は葉月に言われたとおり、机の上に置かれていたレシーバーを着けた。 外見は以前のものと変わりないようだ。  そして、机にあった「HB3」と書かれたボタンを押した。  「き、きゃあぁ!」  皐月の座っていたシートがいきなり床に吸い込まれた。  「ちょ、ちょっとぉ、何これぇ!」  皐月が座ったシートは、せまい通路を進んでいく。しばらく進むと、前方の シャッターが開いた。そこには見慣れた愛機、ハミングバード3号があった。  アームが皐月とシートを3号機のコクピットへと運ぶ。シートがロックされ るとキャノピーが閉まった。  「あー、びっくりした。ちょっとおおげさなんじゃない?」  作者がコン・バトラーVを見て育った世代なのだからしかたがない(笑)。  「皐月! 卯月みたいにぼけっとしてないで、発進準備!」  「あ、はい!」  「弥生お姉ちゃん、ひっどぉ~い」  指令室改めメインオーダールームで何やら騒いでいるようだが、皐月はいつ もどおりに発進準備を始めた。  「コンディションオールグリーン、発進準備よし!」  「3番カタパルトオープン」  「進路クリアー、3号機、いつでもどうぞ」  「3号機、皐月、いっきま~す!」  水無と卯月の指示を聞き、皐月は3号機を発進させた。  「皐月、どう? 新しい3号機は」  「パワーはあがってるけど、とくに問題ないみたい。絶好調よ」  いつもの訓練コースを飛びながら、皐月は神無の声に答える。  「それじゃ、テスト本番いくわよ」  「え? これがテストじゃないの?」  「あんたねぇ、これで終わりだったら、朝早くからやるわけないでしょ!」  弥生のツッコミにとりあえず納得した皐月だったが、どうも不安が拭えなかっ た。  「それじゃいくわよ。皐月、シートの横の赤いレバーを引きなさい。キーワー ドは『フュージョン』よ」  「キーワード? なんでそんなものが」  葉月の指示にとまどいながらも、皐月はレバーを握る。  「皐月の声が登録してあるの。システムが皐月に合わせてあるから、そのセー フティーみたいなものね」  「卯月、水無、3号機の様子をトレースして。おかしなところがあったらす ぐに知らせるのよ」  『了解で~す☆』  「ま、とりあえずやってみましょう。ええっと、『フュージョン!』」  皐月は掛け声と共にレバーを引く。すると、皐月はシートごと後ろへひっぱ られた。  「きゃあ! 今度はなに!」  中にいる皐月には見えなかったが、ハミングバード3号はその姿を変えていっ た。  足がのび、腕が出る。バーニアは後ろにまわってバックパックとなり、頭が 出てきた。  そして、胸に鳥の頭をかたどったエンブレムがついた、人型ロボットになっ ていた。 『ハミバァ~~~~~~~~~~~~ッ!』  「フュージョン、成功! 各部以上なし!」  「やったじゃん、皐月!」  卯月の報告に、メインオーダールームの一同は歓喜の声をあげる。  「ちょっとぉ、なによこれぇ!」  皐月はいままでとは違うコクピットに移動していた。目の前のスクリーンに は外の様子が映し出されている。コンソールには人型ロボットの絵が描かれて いた。  「皐月、それがハミングバード3号の特殊戦闘形態よ」  「特殊戦闘形態って、ひょっとして、今、3号機はこの絵のロボットになっ ちゃってるわけぇ?」  「そういうこと。皐月が乗っているのは、ちょうどその胸のあたりよ」  神無が説明してくれたが、皐月はあわてるばかりであった。  「ちょ、ちょっとぉ、あたし、ロボットの動かしかたなんて知らないよぉ!」  『大丈夫だって。さっきだってハミバーって、叫んでポーズ取ってたじゃな いか」  「あ・・・。そういえば・・・」  「皐月姉さんが着けてる、そのレシーバーが、操縦方法を姉さんの頭に伝え てるのよ」  「それって、まんまコンVだよね」  水無よ、キミはいったいいくつなんだ(笑)。  「とにかく、その形態を【ハミバー】と認定呼称するわ」  「ハ、ハミバー、ね」  「それじゃ、次のテストいくわよ」  「ええ! まだあるの!」  「フュージョンができたんだもの。大丈夫よ」  「で、何をやればいいの?」  葉月はスクリーンに写るハミバーを指差しながら叫んだ。 「『ファイナルフュージョン』よ!」 ・アイキャッチ  ハミングバード3号のイラストとスペック (Bパートに続く)